ソーシャルビジネスという言葉は、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏が提唱した概念として世界的に知られています。貧困層向けの少額融資を行うグラミン銀行の成功を機に、「ビジネスの手法で社会課題を解決する」という考え方は世界中に広がりました。
日本においては、経済産業省が2007年に設置したソーシャルビジネス研究会が、以下の3つの要件を満たす事業として定義しています:
社会性:社会課題の解決をミッションとすること
事業性:ミッションをビジネスの形で継続的に展開すること
革新性:新しい社会的商品・サービスや仕組みを開発・活用し、新しい社会的価値を創出すること
この定義が示すように、ソーシャルビジネスは単なる社会貢献活動ではありません。社会課題の解決を目指しながら、ビジネスとしての持続可能性を確保し、さらに革新的な解決策を生み出していく——その両立に挑戦する新しい事業形態なのです。
日本では、1995年の阪神淡路大震災以降、市民活動への注目が高まり、2000年代に入ってNPO法人の設立が活発化。その後、東日本大震災を契機に、より持続可能な形での社会課題解決の必要性が認識され、収益性と社会性を両立するソーシャルビジネスへの関心が高まっていきました。
現在、ソーシャルビジネスは多様な形態で展開されています。従来型のNPO/NGOに加え、株式会社や一般社団法人など、様々な法人格で運営される組織が増加。また、教育、環境、地域活性化、貧困対策など、取り組む課題も多岐にわたります。
特に近年は、SDGsの浸透やESG投資の拡大を背景に、大企業の参入も進んでいます。既存の事業基盤やリソースを活かしながら社会課題の解決に取り組む企業が増え、ソーシャルビジネスの裾野は着実に広がっています。
このように発展を続けるソーシャルビジネスですが、そこでの「働き方」はどのようなものなのでしょうか。
私たちは、社会をより良くする事業に携わりながら、自身の成長や働きがいも実現できる働き方を「ソーシャルグッド転職」と呼んでいます。従来、社会課題の解決は「収入や待遇を度外視した献身」というイメージが強かったかもしれません。しかし、現代のソーシャルビジネスは、経済的な持続可能性を重視します。適切な報酬体系のもと、プロフェッショナルとしての成長も実現できる環境が整いつつあります。
実際に当社が支援した転職事例を見てみましょう。外資系コンサルティングファームから環境関連のスタートアップ企業に転職したAさんは、「以前は高い報酬を得ていましたが、自分の仕事が社会にどう貢献しているのか実感が持てませんでした。現在は、日々の業務で社会課題の解決に携わることができ、その実感とともに仕事の楽しさや組織への貢献を感じられています。」と語っています。
ソーシャルビジネスの領域で、実際にどのような求人があるのか、当社で取り扱っている企業の例をご紹介します。※本記事執筆時点の情報のため、最新の情報に関心がある方はお問い合わせください。
株式会社UPDATER [旧名:みんな電力]
エネルギー分野を起点に、木材やファッション業界など幅広い分野で「顔の見える経済」を構築するため、サステナビリティ領域でのビジネス開発人材や事業推進メンバーを募集しています。
ライフイズテック株式会社
2025年までに120万人のイノベーション人材育成を目指し、教育分野での社会変革に取り組んでいます。学校向け・企業向けの教育プログラム開発や、事業開発人材を積極的に採用しています。
石井食品株式会社
無添加食品の提供を通じた持続可能な食生活の実現を目指し、生産者との密接な関係構築や商品開発、品質管理など、食の安全に関わる様々な職種で採用を行っています。
ただし、ここで重要なのは、「社会貢献」の形は企業によって、また個人によって異なるという点です。環境問題に取り組む企業もあれば、教育格差の解消を目指す企業もあります。また、同じ社会課題に取り組む企業でも、そのアプローチや組織文化は大きく異なります。求人情報だけでは見えにくい、企業の本質的な価値観や文化を見極めることが重要です。
ソーシャルビジネスへの転職を成功させるためには、以下の3つのステップが重要です。
1. 求人の探し方
2. 企業選びのポイント
3. 面接での注意点
これらに注意した上で、応募する企業や求人を見極め、面接に進みましょう。
目指したい社会貢献の形などに加えて具体的にそのために自分が何を出来るのか、スキルや実績をもとに伝えられることが重要です。想いだけではなく、スキル・コミットメントといった業務遂行能力がとても求められています。
ソーシャルビジネスへの転職は、単なるキャリアチェンジ以上の意味を持ちます。それは、社会課題の解決に貢献しながら、自身の成長と充実感も得られる新しい働き方の選択なのです。
ただし、その選択を成功させるためには、表面的な企業の特徴だけでなく、自身の価値観や目指したい社会貢献の形を十分に見極める必要があります。慎重な検討と準備を経て、あなたらしい「社会貢献」の形を見つけることが、充実したキャリアへの第一歩となるでしょう。
社会貢献性の高い仕事への転職を考える際は、この分野に精通したキャリアアドバイザーに相談することをお勧めします。
プロビティ・グローバルサーチでは、企業のサステナビリティ部門やソーシャルベンチャーなど、幅広い選択肢の中からあなたの経験とキャリアプランに最適な道を一緒に考えていきます。表面的な求人情報だけでなく、組織文化や実際の働き方、さらには転職後のキャリアパスまでを見据えたアドバイスを提供いたします。
慶應義塾大学卒業後、メーカーでの海外営業を経て人材エージェントへ転職。人材紹介経験20年以上、国内外で社内トップの成績を連続して達成。コンサルティング業界やMBAホルダーに特化した紹介会社では外資系戦略コンサルティングファームや世界的IT企業、ベンチャー企業などへ若手からエグゼクティブレベルの人材を紹介。未経験・社内最年少ながら月間売上社内トップの成績を連続して達成する。
その後大手人材紹介会社、JACリクルートメントのタイ法人へ入社。執行役員として現地でスタートアップの段階から日系売上高第一位まで規模を拡大する事に貢献。述べ200名以上の海外就職、海外から日本への帰国の転職のサポートを行う。常に社内トップの成績を残す。2012年に日本へ帰国、プロビティ・グローバルサーチ株式会社を設立。若手優秀人材から年収数億円の世界的エグゼクティブなどヘッドハンティング・採用支援実績多数。
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