1.1 SDGsが転職市場で話題になる背景
近年、「仕事を通じて社会の役に立ちたい」「持続可能な社会づくりに貢献したい」という想いから、SDGs(持続可能な開発目標)を軸に転職を検討する人が増えています。 東証再編やコーポレートガバナンス・コードの改訂などの影響もあり、企業側もサステナビリティ重視の事業運営が求められるようになりました。必然的に、SDGsを視野に入れた採用や新規ポジションが広がっているのです。
1.2 SDGs転職=CSR部署やNPOだけではない
「SDGs転職」というと、NPO/NGOや企業のCSR部門をイメージする方もいるかもしれません。しかし実際は、大企業の経営企画・コンサルティングファーム・スタートアップなど、さまざまな企業や職種でSDGsの考え方が取り入れられているのが現状です。 本記事では、「どうやってSDGsに関わる仕事を探すのか」や「企業選び・自己分析のコツ」を中心にわかりやすくまとめました。転職を検討する際のヒントになれば幸いです。
SDGsは国連が掲げる「持続可能な開発目標」で、全部で17のゴールがあります。
以下に、簡易的な一覧を示します。
SDGs(持続可能な開発目標)
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤を作ろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう
すべてを網羅しようとすると漠然としがちですが、まずは「これに強い関心を持てる」と思う目標を1~2個ピックアップしてみてください。
たとえば「4. 質の高い教育をみんなに」に興味があれば、EdTechや学習支援の分野、「7. エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」に惹かれるなら再生可能エネルギー関連企業や省エネ技術を扱うメーカーなど、具体的な企業や事業がイメージしやすくなるはずです
3.1 SDGsの目標と自分の経験を掛け合わせる
一口に「SDGs転職」と言っても、実際の求人は多種多様です。教育・環境・ジェンダー平等・地方創生など、扱う領域はさまざま。「自分がどの分野に情熱を持てるか」を明確にしたあとは、そこに自分のスキルや経験をどう活かせるのかを整理してみてください。
たとえば、営業の経験があるならEdTech企業のセールスや新規事業開発に挑戦できますし、エンジニアとして開発の経験があるなら、環境技術やIT×医療といった分野に向かう道があります。マーケティングや広報の経験があれば、SDGsを推進する企業の認知拡大や、顧客獲得施策をリードすることが可能です。
3.2 視野を広げて情報収集を
「教育」に興味があるのに、結果的に「ジェンダー平等」や「地域活性」のスタートアップに行き着くケースもあります。最初の段階でこだわりすぎず、柔軟に選択肢を広げて調べてみるのがポイントです。 専門エージェントや現場のOB/OGから話を聞くなど、多角的に情報収集をするうちに、想定外の“適職”に出会える可能性も高まります。
4.1 「SDGs」とキーワード検索する
まず手軽に試せるのが、求人サイトや転職サービスで「SDGs」や「サステナビリティ」「社会課題解決」といったキーワードを入れてみる方法です。CSR部門やサステナ推進部署の求人が見つかりやすいですが、掲載情報だけでは実態が分かりにくい場合もあります。企業HPのIR情報やプレスリリースなどを合わせてチェックすることで、より具体的な活動内容を知ることができるでしょう。
4.2 興味分野×職種で複合検索
「SDGs」という言葉に限定せず、「教育×IT」「環境×エンジニア」「地方創生×デザイン」など、自分の職種スキルと関心領域を掛け合わせる検索もおすすめです。 実は企業が表立って「SDGs」を掲げていなくても、事業内容が社会課題解決に直結しているケースは少なくありません。気になるキーワードを複数試してみると、新たな発見があるかもしれません。
4.3 エージェントやOB/OG訪問でリアル情報を入手
求人票や公式サイトを見るだけでは分からない社内体制やプロジェクトの進捗状況は、専門エージェントや現職の方へのヒアリングが近道です。特にスタートアップやベンチャー企業の場合、非公開ポジションやタイミング次第で新規事業に携われるチャンスもあるので、積極的にアクションしてみる価値があります。
補足:
大企業・NPO・スタートアップなど組織タイプ別の働き方規模や業態によって待遇や裁量、アプローチ方法は大きく異なります。詳細は別途まとめた記事「社会問題を解決する仕事の求人とは?NPO・ソーシャルベンチャーなど転職事例付きで比較」をご参照ください。
5.1 経営戦略や事業全体に組み込まれているか
SDGsを担当するCSR部署があるだけではなく、経営レベルで目標を掲げているかどうかをチェックしてみてください。サステナビリティ報告書やIR資料に定量的な目標が示されていれば、より継続性や本気度を感じられるでしょう。
5.2 社外との連携・パートナーシップ
地方自治体、NPO、他の企業などと協業している実績があると、課題解決を実践している度合いが高い場合が多いです。プレスリリースやニュース記事を確認してみたり、面接で直接質問してみるのも効果的です。
5.3 企業内の“リアル”を聞き出す
可能であれば、現場社員の方や転職エージェントを通じて、“中の人”の声を聞くと実態が見えやすくなります。 「HPには大きくSDGsを掲げているが、実は社内ではあまり進んでいない」といったギャップもあり得るので、面接やカジュアル面談の際に具体的なプロジェクト事例を尋ねてみるのもひとつの手です。
最後に、実際にSDGsを意識して転職し、社会貢献とキャリアアップを両立している方の例をご紹介します。今回のケースは弊社経由で転職された事例です。
6.1 大企業からEdTech企業へ──教育改革を推進するAさんのケース
150年に1度の教育改革を、自らの手で。Aさんは保険会社や大手人材企業でエンジニアやセールス、事業責任者など幅広い業務を経験してきました。多様な事業立ち上げ・立て直しを手がける中で、「人との出会いや学びが個人の可能性を大きく変える」という実感が強まり、教育分野への関心が高まっていったそうです。そこで弊社を通じてEdTech企業への転職に踏み切りました。
EdTech企業での挑戦
転職後は、中学・高校向けプログラミング学習教材を扱うセールス組織で、自治体や教育委員会との連携を担当。地域や家庭環境に左右されずに学べる社会を実現したいという想いが、Aさんの行動の原動力になっています。
エンジニアとしての知識とセールスで培ったマネジメント力を活かし、新しい教育システムの導入をリード。子どもたちが未来へ踏み出すための「学びの機会」を拡大することに、大きなやりがいを感じているそうです。
やりがいと成果
大企業からベンチャーへ環境を変えることで、Aさんはスピード感のあるプロジェクトを多く経験し、意思決定にも深く関わるようになりました。「社会貢献」と「キャリアアップ」の両面で充実感を得られるようになったと話しています。
弊社からのサポートも役立ち、企業の内情や具体的な業務イメージを事前に把握できたため、入社後のギャップも少なくスムーズに活躍できているのが印象的です。
SDGsは、単なる企業のスローガンやCSR活動にとどまらず、ビジネスやキャリアの形を大きく変えつつあります。「社会課題の解決に取り組みたい」という人が増えている一方、企業側もサステナビリティ視点を持つ人材を求める動きが活発化しているのが現状です。
この3つを押さえれば、より納得感のあるSDGs転職が見えてくるでしょう。 Aさんのように、「すでに持っている経験×社会課題」にうまくフォーカスできれば、社会的意義だけでなくキャリアアップにもつながります。ぜひ柔軟な発想で、可能性を探ってみてください。
弊社はソーシャルグッド領域に特化したエージェントとして、以下のようなサポートを行っています。
─NPO/NGOやソーシャルベンチャーだけでなく、大企業の新規事業やCSR、コンサルなどの案件もカバー
─ 自分では気づいていないスキルや経験の強みを引き出し、本当に活躍できるフィールドを見つける
─ 入社後のキャリア形成や社会貢献度を高めるための情報提供やサポートも行い、“次のステップ”まで伴走もし「SDGsを意識した転職」に興味があるなら、ぜひ一度ご相談ください。あなたの思いや経験を踏まえ、社会課題の解決とキャリアアップを両立できる求人・企業をご提案いたします。
慶應義塾大学卒業後、メーカーでの海外営業を経て人材エージェントへ転職。人材紹介経験20年以上、国内外で社内トップの成績を連続して達成。コンサルティング業界やMBAホルダーに特化した紹介会社では外資系戦略コンサルティングファームや世界的IT企業、ベンチャー企業などへ若手からエグゼクティブレベルの人材を紹介。未経験・社内最年少ながら月間売上社内トップの成績を連続して達成する。
その後大手人材紹介会社、JACリクルートメントのタイ法人へ入社。執行役員として現地でスタートアップの段階から日系売上高第一位まで規模を拡大する事に貢献。述べ200名以上の海外就職、海外から日本への帰国の転職のサポートを行う。常に社内トップの成績を残す。2012年に日本へ帰国、プロビティ・グローバルサーチ株式会社を設立。若手優秀人材から年収数億円の世界的エグゼクティブなどヘッドハンティング・採用支援実績多数。
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